奇人変人が集まる舞台で主人公を一番の変人にするという狂気。作者の腕がそれを可能にしてしまう。どこかにいそうだけれどどこにもいないキャラクターを生み出すことにかけては天下一品の作者の面目躍如たる出来。あとやっぱり絵が好き。
コンソメの代用したりバニラにかけたりとめんつゆレシピはまだまだ底が知れねぇ一体なんなんだこのめんつゆオバケは……  心の十越さんは相変わらずだし白だし回で突然の覚醒面堂露さんマジで恋に堕ちそうだしバニラ回の社長の爆笑でこっちも笑ってしまったり飽きを全く感じませんでした。 面堂露さんの無の表情ホントに好き毎回ニコニコになっちゃいますね(前の巻と同じこと言ってる
妖怪も神様もいるふんわりファンタジーと、お仕事もののガチガチリアルとの融合は5巻になっても絶好調。洗濯の世界がここまで奥深いとは……。身近なノウハウにプロならではの技、さらには戦前の洗濯技まで登場。妖怪の設定を活かした幅の広さもあり、このマンガを読んでおけば「急に『首のヒラヒラ』のお洗濯頼まれちゃった!」なんて非常事態にも正しく対応できるぞ。
18年に渡って連載された師走冬子さんの代表作もついに完結。毎回まゆりと博嗣のイチャラブを見せて楽しませてくれました。この夫婦の熱い関係がもう見れなくなると思うと寂しさが去来します。それでも最後の最後までイチャイチャラブラブを貫いてくて大団円を迎えたまゆりと博嗣に万雷の拍手を贈りたいと思います。
この作品にずーっと流れている雰囲気、「こいつらなんかおかしくね?」っという軽い違和感が、私は好きなのかもしれません。 3巻は各話ごとで面白さのクオリティが高くなっているなと。ふくよかになられたはぐちゃん回とか、頚椎ヘルニアになりかけた代表回とか、初見で笑ってもらうにはいい感じです。
デパートの受付嬢・富士宮さんは才色兼備で誰からも好かれる人物。そんな彼女に思いを寄せるのはガードマンの内山くん。高嶺の花と気後れする内山くんが休日に全く違う雰囲気の富士宮さんを見かける。この基本設定から富士宮さんが休日をおひとりで満喫する姿を内山くん視点で描かれる4コマ。ゲームセンター、立ち食いそば、海釣り、寄生虫博物館。富士宮さんがジャンル問わずあらゆるものを超人的に楽しむ姿が面白いです。
この漫画最初はギャグ漫画だと思ってて、普通に楽しませてもらっていたけどサトナが本気出してから加速度的に物語として面白くなった。でも連載初期からやっていた事はちゃんと現在に繋がっていて、作者の手腕に脱帽した作品。サトナ様大好き
あくまちゃんは高貴な悪魔ですが非番の祝日に欠員補充で駆り出されるし、夜勤明けの和やかな時間の後にもまた夜勤はやってくる。そんなプロレタリアな容赦のなさがたまらない。4コマ目のあくまちゃんはしばしば人生が辛そう(19歳の店長も辛そう)。
癒されたい、癒してあげたい。この1巻だけでも人間関係が複雑化していっており、それに伴って癒衣さんとカワちゃんそれぞれのハグに対する意識の変化から目が離せない。ハグなんて凄くストレートな感情表現のはずなのに、こんなにしっとりと、ドキドキした関係を見せつけられ、朝霧さんの気持ちを考えるととても心穏やかではいられない。
妹に対してご当地キャラになるよう強要…という設定で、お姉ちゃんがクズorゲスキャラの類型でないのが大好き。なんなら「いいお姉さん」ですらあるし、その分主人公のほうがダメ人間だという。どなたかが言っていたが、主人公姉妹に限らず主要キャラは皆ボケにもツッコミにもなれるという自在さがこの作品の強みだ。それは登場人物同士の関係性の掘り下げにもなっている。
怪異戸籍課という設定がやはり秀逸。異類婚姻譚をハッピーエンドにする切り札が生活意識調査の結果、なんてこのマンガくらいだ。妖怪として街に受け入れられている者、だけではない。正体を隠したままの者もいれば人間社会と距離を置く者もあり、そこに付け込む悪意もある。個人対個人に留まらない、しかし世界という広さでもない、「世間」の中の妖怪たちを描いたことに、この作品独自の面白みがある。

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