最後の一人となった「ご主人」と愛犬のハルさんが終末世界を旅する非日常4コマ.しゃべる動物に宇宙人まで登場する不思議な世界が舞台です.初めてTwitterでこの作品を知った時,その斬新さに「こういう4コマがあるのか!」と膝を打ちました.高尚な話をしてご主人にほっぺをむにーっとされるハルさんが可愛くてたまらないです.心の通じ合った相棒と二人で旅をするって,憧れませんか?
まさかの続刊。前作で十二分にその特異性を堪能できた、と思っていたら意外とまだやりようはあったようで。さすがに前作ほどの新鮮味はないものの、「自らがギャルゲーのキャラクターだと気づいてしまった者たちが自由を獲得するためにいろいろ奮闘する」という設定の異様な強靭さは健在。あっと驚く展開もあり、奇妙な世界とそのロジックを余すところなく楽しめる。
古びた日本家屋に二人で暮らす、白衣さんと彼女の造りしロボ。ロボが造られる以前はこの広く少し薄暗い家にも、白衣さんの家族が彼女と住んでいたらしいが、いまは思い出だけを残すのみ。彼女は冷たいようで少し優しい。彼は優しいようで少し傲慢。彼女はなぜ彼を造ったのか。彼はなぜ彼女に尽くすのか。移ろう季節の中、二人が食卓を囲むその光景は、ただ猫の瞳に映るだけ…。
人間とアンドロイド、恋に鈍い2人が大きな壁に阻まれながらも周囲の人を巻き込んで自分の気持ちを自覚し互いに歩み寄っていく、規律と感情の物語。読んでいるうちに4コマ漫画だということを忘れてしまいそうになるほど描き込みやキャラクターの表現に奥行きがある。しかし4コマ目でしっかりオチがついていて4コマとしての完成度も高いと感じる。

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