4コマオブザイヤー2019
コ 卜゛ン@nijou_coqouさん
nijou_coqouさんの選んだ新刊部門4コマオブザイヤー2019!
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nijou_coqouさんの既刊部門4コマオブザイヤー2019!!
うらら迷路帖 (7)
はりかも
芳文社
2019-07-25
平成から令和へと改元されるタイミングとほぼ同時期に雑誌での連載が完結した作品です。迷路町という、文字通り迷路のように入り組んだ占い師(作中では「うらら」と呼ばれる)の街で夢に向かって走り続ける5人の少女とその周りの大人たちが主軸となってストーリーが進行します。ひとつひとつのコマがまるで絵本の1ページのように端麗に描かれており、そういった描写が桃源郷のように華やかで美しく不気味な世界観と見事に融合しています。占いが題材でありつつも、作中で占い自体が神聖視されることはなく、むしろ街の外からは怪異として認識されていたり、うらら自身がその万能性を否定するなど、完全なファンタジー作品でありながら非常に高いレベルのリアリティを醸し出しています。うらら迷路帖の世界にひとたび足を踏み入れれば、まるで作品そのものが妖しい迷路のように感じることでしょう。迷路に誘われるまま奥へ奥へと進んでいくと、魅力という名の壁に阻まれて脱出は困難を極めます。怪しい影を落とす迷路町の中で、過去から現在、そして未来へと世代を超えて託されていく希望と夢。希望と夢を抱いて走る沢山のうらら達。この7巻で『うらら迷路帖』は完結しましたが、その物語はエピローグも越えて読者の胸の中で読者と共に続いていくように思います。 未知に満ちた夢の道は複雑に交差していて一歩先がどうなっているかすら分からず、迷い悩んでてしまうかもしれない。しかし彼女たちにとって、その道程はまだ開けてない宝箱を1つずつ開けていくような驚きと喜びに溢れていることでしょう。その姿は私たちの道標となり、まるで占いの如く導いてくれるように思います。 『うらら迷路帖』は、夢を見失い、行き先に迷い、立ちすくんでしまった方々にも、夢に向かってひたすらに走り続ける方々にもぜひ読んで頂きたい作品です。あなたも迷路町を訪れてみませんか?
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