gorimuchu67rさんの選んだ新刊部門4コマオブザイヤー2021!
ホレンテ島の魔法使い (1)
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谷津 |
芳文社 |
2021-02-25 |
魔法使い伝説を観光の目玉にしているホレンテ島。そこに本物の魔法使いをさがしに来た少女あむさん。彼女が出逢う様々な“魔法使い”たちとの交流を描く4コマ作品です。「誰でも魔法使いになれる島」といっても観光のためのうたい文句、誰も魔法を使えるわけではないけれど、そこにある楽しさは本物で、これこそが魔法なんだ…と思いきや、不思議な出来事も起こったりして本当に魔法があるのかどうか気になる内容。夢の終わり「ざんねん坂」など、島を離れると魔法(楽しさ)が切れてしまう場所など興味深く引き込まれる話でしたね。はたして魔法はあるのか?そこで出逢った少女たちとの交流共々、目が離せません。 |
ずぼら先輩とまじめちゃん (1)
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東385 |
竹書房 |
2021-07-27 |
仕事はバリバリできるのに自宅だとぐうたらな先輩・ずぼらさんと、そんな彼女を放っておけない几帳面な世話焼き・まじめさん。そんな2人の日常コメディ作品です。マイペースなずぼら先輩に振り回されつつも、あれこれ注意して世話を焼くまじめさんは、むしろ先輩大好きっ子な感じ。同期の男性社員や謎の男性がずぼら先輩に近づくと気になって仕方なくなるあたり、百合コメディとしての面白味もあります。ずぼらとまじめ、ありがちながらもゆえに王道な関係性が楽しませてくれる4コマ漫画ですね。 |
姫ヶ崎櫻子は今日も不憫可愛い(1)
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安田剛助 |
メディアファクトリー |
2020-12-26 |
ハイスペックなのに負けヒロイン属性な姫ヶ崎櫻子さんの物語。巨乳金髪ツインテな櫻子さんは、三森夏樹くんの幼馴染。彼のことが好きなのに、冒頭いきなりよくある“運命の出会いシーン”を別のヒロインにとられてしまう不遇さ。他にもあれこれ間が悪かったりドジったり、あまりに不憫な様子が可哀想ながらも可笑しい内容になっています。まあ、ちょっとやりすぎ感あって引く部分もありますが、もう1人のヒロイン・榊雪菜さんをはさむことでラブコメ度が高くなってゆくので、そこが楽しみ要素ですね。エロコメ感あるので苦手な人苦手かもですが、2巻では第3のヒロインも登場して今後が楽しみな作品です。 |
マチ姉さんのポンコツおとぎ話アワー
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安堂友子 |
ぶんか社 |
2021-04-14 |
誰でも知っている童話・おとぎ話が、マチ姉さんにかかると奇想天外とんでもない内容に!?といった感じの4コマ作品。鶴の恩返しでは恩返しのため機織りを学ぶも、そこで幸せな生活を見つけ恩返しが遅れるとか、桃太郎では文化的な鬼たちが野生動物からの感染症を恐れて逃げ出すとか、マッチ売りの少女が自分で経営者になって自伝物語を売るとか、あらゆるお話が可笑しなことになってしまう内容が面白いですね。まあ、夢がなさ過ぎて殺伐とした気分になる可能性もあるやなしやですが、なかなか楽しい作品です。 |
モノローグ書店街
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小坂俊史 |
竹書房 |
2021-03-27 |
「本と書店を愛するすべての人へ(帯文)」。様々な書店に勤める様々な書店員さんたちが、それぞれの日常の中で想いをつづるお話。ある書店の女性はいろんな作者のいろんな本を売ろうとポップ書きやコーナーづくりを頑張りつつも、当てが外れたり開き直ったりする様子が面白い。また作家志望の書店員さんの複雑な思いやら、花屋の隣にある本屋さんの女性と花屋さんとの関係やら、古本屋の店主のこだわりなどなど、様々な書店の人々による日々の言葉の連なりが可笑しかったりしみじみしたりと、上質に楽しませてくれる作品になっています。 |