sweetpotato14さんの選んだ新刊部門4コマオブザイヤー2013!

ゲキカラ文化交流(1)
沼江蛙
芳文社
2013-10-07
カレー好き日本人、インド人カレー屋、イギリス人留学生の日常。カレーの話題かと思えば親子丼、カレーに戻ったかと思えば次はピザ、と言う具合に脈絡なく逸れ・戻る展開が可笑しい。常識からの明な逸脱と暗な逸脱、すなわち非常識と不条理を同時に実践したギャグ4コマである。
どろんきゅー(1)
吉村佳
芳文社
2013-08-07
怖がりなのに幽霊が見える少女と、それを知りながら彼女をからかう友人。心霊プリクラに悲しみいっぱいの少女と、その様を笑顔でケータイカメラに収める友人の、キャラの両極端さにむしろ安心する。常識と非常識を極端に解放して可笑しさと安心感を共存させた作品である。
花の任侠物語しずか(1)
火ノ鹿たもん
芳文社
2013-07-04
普通な生活に憧れる極道の娘・静花。友達とは花札、盃事、拳銃の見せっこをしたがり、家の盃や日本刀はビーズでデコる。「普通」に憧れるという静花のキャラが学校と家庭という舞台で異なる可笑しみを生み出し、その螺旋が彼女の物語を紡いでいく様は巧みの一言である。
幸腹グラフィティ(1)
川井マコト
芳文社
2013-01-26
料理好き女子中学生と食べ盛り女子中学生の二人暮らし。端整とした女子たちを捉えるカメラが食の場面ではグッと寄り、顔を上気させ頬に汗を伝わせながら食す彼女たちを映す。このギャップが見せる食欲にただただ惹き込まれる。ミラク然としたカメラワークが光る作品である。
となりの魔法少女(1)
七葉なば
芳文社
2013-05-27
友達を作ることを恐れる魔法少女と、彼女と友達になろうとする理屈少女。魔法で作った友達は本物にならない。魔法少女の不安な心を映し出すかのように、カメラは彼女が見る虚空を捉え、その物語を連続的に強く紡ぐ。カメラワークが高めた4コマの物語性を刮目して見よ。

sweetpotato14さんの既刊部門4コマオブザイヤー2013!!

三者三葉(10)
荒井チェリー
芳文社
2013-05-27
きらら系作品で初の10巻達成。萌え系4コマの定着を確かに裏づける作品である。作者の偉業にただただ感服。
かみさまのいうとおり!(9)
湖西晶
芳文社
2013-02-27
きららの比較的初期からの作品が完結。ぱれっとで培ったドラマ要素を取り入れるなど最後まで意欲的である。
ヒジキのお仕事(2)
山野りんりん
竹書房
2013-10-28
ファンにとっては安堵の2巻。猫ラブを支える擬人化や〈人の目・動物の目〉などの技巧は特筆すべきだろう。
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