root23_aさんの選んだ新刊部門4コマオブザイヤー2024!

アイドルビーバック! (1)
はんざわかおり
芳文社
2024-02-27
桜井あんじゅが最高に眩しい。ポジティブで、可愛くて、時には椿におさわり未遂する程度にはおっさんくさい。そんな桜井あんじゅでも自分のアイドルグループが解散されるとなると、悲しいし、暗い気持ちになるし、やさぐれた時用音楽プレイリストを作ってあるのだ。人間なのだ。自分が「アイビバファンあんじゅ推し」になっていたのはそのギャップにやられた頃からだった気がする。いやそれより前だったかもしれない。忘れた。ただ、漫画のファンというよりはアイドルファンと化している読者がここにいるのは確かだ。
へるしーへありーすけありー (1)
O仮名だモ
芳文社
2024-09-27
結論から言うがこれは「キャラクターたちと一緒に楽しく健康を目指せる作品を」という想いで作られている、健康の重要性を説く作品だ。あとがきにもそう書いてある。自然界でいう葦のように弱くて細い(しかも"もう何も考えられない")美大生の七草からは不健康あるあるネタのデパートが繰り出され、これこそ反面教師的な意味で健康の重要性が滲み出ているのだが、本作が健康の大切さを伝える在り方は実はこれだけではない。七草は吸血妖怪のヨモギと出会うのをきっかけに健康への道が開かれるわけだが、お腹が鳴っただけでヨモギに喜ばれたり、自炊しただけで実家の家族に大騒ぎされたりしている。第三者からすれば非常にしょうもない事だ。そんなしょうもない喜びを共有した読者が、大切な人のための自分の健康って大事だよなあとか、久しぶりに散歩しようかなあとか、そう考えるようになるだけでも作品の狙いとしてはあまりに十分ではないだろうか。
オールドヨコハマラジオアワー (1)
青田めい
芳文社
2024-05-11
その定型ワイド4コマ界の怪作を初めて読んだ夜の事はよく覚えている。可愛い子だ。ラジオ番組好きなんだ。番組終わっちゃうの。辛いんだねああ分かるなあ。好きな番組終わると辛いよね。えっ何。シュウマイ。何輝いてんの。何何。えっ恐何何何何。戻った!?シュウマイでタイムリープした。シュウマイでタイムリープできんのこの子。番組終了を阻止しよう。駄目だったか。またシュウマイなのこれ。何輝いてんの。シュウマイのたびに輝くの。シュウマイにタイムリープ機能なんだ。やだなにこれ。おもろ。おもろい。僕もシュウマイでタイムリープしたらどうしよう。青田めい先生最高。もっと読ませろ。
未選択
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root23_aさんの既刊部門4コマオブザイヤー2024!!

恋する小惑星 (6)
Quro
芳文社
2024-08-27
誰しも何かを好きになったり夢中になったり、目をキラキラ輝かせたりした事があるはずだ。その対象は空でも、地面でも、人でも非実在の物でもなんでも良い。そんな何かを好きな人同士が出会い、時に宇宙に漂う小惑星のように明るくなったり暗くなったりを繰り返し、時に異常巻きアンモナイトのように身の回りに合わせて適応し進化する。好きな人とその人たちのネットワークの描写を一貫した姿勢には本当に脱帽ものな本作はこれで完結だが、作品にハマった人たちの想いはこれからも生き続けるはずだ。最後に111ページ左三コマ目の糸崎遥のセリフをもじった言葉を叫んで締めくくります。「恋アスと出会わせてくれて ありがとうございます!」
ぼっち・ざ・ろっく! (7)
はまじあき
芳文社
2024-10-25
「可愛く、面白く、そして"熱く"なれる」・・・これは作品紹介文にかつて実際に書かれた事があるフレーズの一節だ。この作品の人気の秘訣である3つの要素を明快に表したフレーズだと思う。キャラの可愛らしさ・ギャグの火力・物語のアツい展開という、読者の左脳追い越して心を走らせる欲張り3点セットは、7巻にしてまだまだ衰える気配は無く、それどころかもっと見たいと中毒になりかけている自分さえいる。最後に好きな回発表ドラゴンして終わるとするか。<「新曲『1977』のMV撮影するやつ」
SAN値直葬!闇バイト (2)
ムクロメ
芳文社
2024-05-27
ここが"4コマ"オブザイヤーである以上やはり巻頭のカラー描き下ろし部分を語るべきだ。この部分では、とある登場人物の身に何が起きたのかがワイド4コマ形式で描かれている。全体的に鈍色な色彩でありながら突然やってくる4ページ目一コマ目の真っ赤なコマからは、漫画には本来存在しない「音」が本当に聴こえてきそうだ。名状し難い感覚、響き。読んだ側も世界に取り込まれてしまったような感覚だ    そうですよね 神様         
おだまき君の道草ごはん (2)
佐倉色
芳文社
2024-07-06
苧環くんと穂高さんの恋路は道草食うかのごとく回りくどくてじれったらしいが、それでも2人は必ず上手くいく。・・・ような気がする。どんなに道草しようが行きつく先は決まっているし、苧環くんは野草が無くても穂高さんと一緒に居たい(98ページ目でそう言っている)と想っている。2人で仲良く野草を眺め、2人で仲良く料理し、2人で仲良く食べる。私これ知ってる。尊いってやつだ。私の心の中にいる苧環家のお父さんがウキウキしながらこう話した気がした。
ばーがー・ふぉー・ゆー! (2)
双葉陽
芳文社
2024-11-27
わたしほんとに見たんです。見ちゃったんです。物語始めで「お兄ちゃんに寄ってきた女をブチ●す」とまで威嚇していたあの小浦零ちゃんが、最終話でこむぎに対してすっかり信頼を寄せ「お兄ちゃんとは最近どうなの~?」とまるで兄のお相手に認めるが如く恋の進捗を尋ねてくるところを。目撃したんです。嘘じゃないです。ラブコメ脳の妄想とかじゃないです。信じてください。透さんの妹に認められる主人公、いいですねえ…(証言はここで途切れている)

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