mizuikewataruさんの選んだ新刊部門4コマオブザイヤー2018!

月のテネメント
一迅社
2018-06-22
今年のベスト。月島の片隅にある、女子高生がバリスタを務めるレトロ風喫茶店を舞台に、巻き起こる人間模様をギャグを交えつつも丹念に描いた作品。細かな世界観・人間感の描写、キャラの心の動きを的確に捉えた物語、可愛らしく美麗な絵柄。ひとつの漫画作品として芸術的な良さがある。最終話の果てしない美しさを是非ひとりでも多くの人に体感してもらいたい。
ちんまり経理のヒメ先輩 (1)
kera
芳文社
2018-06-07
本作に対しては冷静に語れない……10年以上も作者のWeb漫画や同人誌を読み続けてきた自分にとって、こうして商業単行本が発売されたという事実にはとても感慨深いものがある。内容も、作者の長所が存分に発揮されたものになっていて、すなわちヒメ先輩かわいい。素朴なかわいさというものを描かせたら右に出る人はいないんじゃなかろうか。強くおすすめ。
がんくつ荘の不夜城さん (1)
鴻巣覚
芳文社
2018-03-27
いつのまにか今きららで一番楽しみな作品になっていた。ポンコツきらら系4コマ作家・不夜城さん(巨乳)の生態を眺めているだけで問答無用に楽しい。サブキャラクターも軒並みアクが強く、ワイワイガチャガチャしたコメディとして鮮烈な印象を残す。随所に挿入された「きらら系4コマあるある」も、こんなんニッチ層にしか伝わらないやろ(しかし圧倒的に正しい)感増し増しで楽しい。振り切れた作風に清々しさすら覚える一冊。
mono (1)
あfろ
芳文社
2018-10-25
センスがとにかく半端ではない。あえて魚眼レンズ風に描かれた背景の美しさといったら。写真そのものではなく、絶妙に漫画らしいアレンジを効かせてあり、それが逆に読者に訴えかけるリアリティを高めているという離れ業。どれだけ修練を積んだら、こういった絵が描けるのだろう。 もちろん内容も充実。カメラ片手に旅するのは楽しいよ、という単純明快なポリシーを全力で描き出している。あくまでノリはクールなところがすばらしい。
週末親子 (1)
楯山ヒロコ
芳文社
2018-10-05
家族ものの新基軸。血の繋がった父と娘でありながら、10年ほどの間お互いの存在を知らず、更に複雑な事情が絡んでいるため週末しか会うことができない。一捻りある設定から生まれる日常は、しかし楽しさに満ちていて、それは娘のポジティブなキャラクター性から来るものだろう。自分の役割に自覚的でありながらその範囲内でイキイキと生きている人物の描写がこの作者は本当に上手い。だからこそ、本作は血の通ったものとして読者に迫るものがある。

mizuikewataruさんの既刊部門4コマオブザイヤー2018!!

新婚のいろはさん (2)
OYSTER
双葉社
2018-08-09
今年に入っても絶好調。初々しいカップルのラブコメでもあり、結婚したての夫婦の感情を描く家族ものでもあり、思わず吹き出すようなギャグものでもあり。シンプルながら贅沢な作品だと思う。
妄想テレパシー (6)
NOBEL
星海社
2018-08-11
今もっとも先が気になるラブコメ。どのような展開になっても常につきまとう不穏な空気は本作ならではのもの。その、「一寸先は闇なんじゃないか?」と感じさせる積み重ねが、本作を単なるラブコメに終わらせない。ハラハラドキドキさせてくれる優れたエンタメだと思う。あとマナちゃんは大天使。マナちゃんは大天使。
我らあらぶるギャルゲヒロイン
じゅうあみ
KADOKAWA
2018-02-10
まさかの続刊。前作で十二分にその特異性を堪能できた、と思っていたら意外とまだやりようはあったようで。さすがに前作ほどの新鮮味はないものの、「自らがギャルゲーのキャラクターだと気づいてしまった者たちが自由を獲得するためにいろいろ奮闘する」という設定の異様な強靭さは健在。あっと驚く展開もあり、奇妙な世界とそのロジックを余すところなく楽しめる。
安達としまむら (3)
まに/原作:入間人間
スクウェア・エニックス
2017-12-22
うぶな少女が自らの恋心(しかも相手は女性)に気づくまでを3巻かけて丹念に描き出した、刺さる人には刺さりまくる作品。後ろめたさみたいなものが全く感じられず、どこまでも爽やかな印象が残るところが良い。絶妙なところで終わってしまったことだけが残念。原作小説を読めば良いのかもしれないが、コミカライズとしても良質だったと思うので。
NEW GAME! (7)
得能正太郎
芳文社
2018-03-27
今更ながら通読してすばらしかったので。読者を暗くさせるような辛い展開といったものがほとんど存在せず、ヒロインのキャラクターに代表されるようなポジティブな感性がみなぎったまま先へ先へと突き進む。こういったお仕事ものは珍しいのではないか。きらら系萌え4コマでなかったらこうはならなかったと思うので、その意味で、きららだからこそ生まれた作品。

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